やさしさライセンス

長期的プランをたて、継続的にしようと試みてる部屋の掃除。まあ自分との闘いですね。今日は右にあったものを左に動かす程度で許してやるかなと。軽ーく雑然としてたほうが心地いいっちゃいいわけで。というより、アルバム、本、CDやDVDなど、掃除をさえぎるものがそこらじゅうにあって、ついつい手が伸びてしまうでしょ、誰もが。
そう、それで今日部屋で発見したものは、『やさしさの精神病理』(大平健、岩波新書、1995)。知ってる人は知ってるでしょう。そう、大学二年のときに講読の授業で使った本。 ―年寄りを年寄り扱いしないという理由で席を譲らな‘やさしさ’や好きでなくても結婚してあげる‘やさしさ’。「いちおう」「とりあえず」で言葉を塗り固め、失敗したときの自分への逃げ道を作っておく‘やさしい’人々。そしてそんな‘やさしい’人たちは、いつか「本当の自分」見失ってしまう…まさに現・代・人― いやー懐かしい。メモや罫線いっぱい入れてるし。そう、この授業で友達はカップルになるべくしてなったようなもの。ある意味歴史の瞬間に立ち会ってたなー。そうや俺もスロースターターだった大学生活が走り始めたような時期だったっけ。

ホットな人はうざがられるし、クールにしてても淋しくなるから、ウォームにしてるのが当たり障りなく世渡りできるらしいんですよ、現代ってやつは。

うーん、俺はやさしくホットでうざがられ、そしてクールに見られたい。友達の嫁や子に邪険に扱われるような、そんなやさしさライセンス、持っていたいですねー。

「写真サンキュ」